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2010/05/27
おはようございます。がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のプロジェクト・マネージャー 久保です。
この「モノづくり事はじめ」は、一昨年の12月に始まりその後シリーズとして継続し今回で19回目になりました。これまでに①発想→②設計→③図面化→④試作→⑤評価・検証→⑥改善→⑦生産→⑧販売→⑨アフターサービスの全プロセスの「⑦生産」までを「モノづくりの立場」から見てきたことになります。
モノづくりの立場からは、工場から商品を送り出し、⑨のアフターサービスの段階で市場品質情報が得られれば「モノづくりの仕事は終わり、あとは販売部門の仕事」と思うかもしれませんが、決してそうではありません。次世代の商品を「発想」するためには、P-D-C-Aの輪を閉じてやる必要があります。
商品導入時期には、開発した商品をお客様に正しく理解していただくために新商品発表会や展示会等のプロモーションイベントが実施されると思いますが、技術者自身も積極的にこれに参画し、開発のポイントは何か商品メリットは、競合商品に対しどういう点が優れているか等を開発者の立場から顧客に説明し理解を深めて頂いて一人でも多くのファンを獲得することが大切です。
さらに、その商品がどのように顧客に評価されているか、また不幸にして購入に至らなかった場合はその商品のどういうところがお客様に気に入っていただけなかったのか、購入拒否の理由は何だったのかを冷静に客観的につかみ取ることが大切です。商品の好評点だけでなく、お客さまから寄せられるこれらの不評点は次期商品を企画するにあたって非常に貴重な情報です。"自分はひと様との付き合いが苦手だから"という理由で技術者になる人は少なくありませんが、だからと言って自分が作った商品の向こう側にいるお客様が何を感じているかということに無頓着でいてもよいということではないのです。
(以下次号)