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支援センター職員によるブログ

「先行者利益」と「後発者利益」

2023/06/07

西村コーディネータ

 おはようございます。がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・西村です。

 

「汎用目的技術」とは、国家レベル、地球レベルで社会・経済に影響を与える技術のことを言います。 「汎用目的技術」の例として、蒸気機関、鉄道、電力、内燃機関、コンピューター、インターネット技術などがあり、そこから「補完的発明品」と呼ばれる自動車、テレビ等の発明品が生まれています。「補完的発明品」が広く普及・拡散されることで、私たちの社会は大きく変化して来ました。これまで登場した「補完的発明品」が全人口の半分まで普及する期間(ディフュージョン期間)を見てみると

自動車 80年 テレビ 30年 携帯電話 10年 インターネット 7年 スマートフォン 5年 となってます。

ここに「汎用目的技術」としてAI技術、「補完的発明品」としてChatGPTに代表される「大規模言語モデル」や「画像生成モデル」が加わるかと思います。ディフュージョン期間もこれまでの「補完的発明品」に比べ格段に短くなり、社会が変化するスピードも速まっています。変化が当たり前の社会が到来したと言えます。

このような状況に、私たちはどう対応すれば良いのでしょうか? 変化に対応するため、絶えずアクセクしないといけないのでしょうか?

 

競合他者よりも早く新しい市場に参入したり、新製品を市場に導入したりすることで得られるメリットを「先行者利益」と呼びます。先行者は、ブランド力の獲得、顧客の獲得、価格競争の回避、技術優位性、価格決定力等のメリットを得ることが出来ます。

今、ChatGPTの出現でいち早くこの技術を導入し「先行者利益」を得ようとする企業が多数出現しています。

それでは、先行者でなければメリットは得られないのでしょうか。先行者ではない、いわゆる後発者には「後発者利益」と呼ばれる別のメリットがあります。

「後発者利益」とは、後発者が先行者の失敗や間違いから学び、より良い製品やサービスを提供することで得られる利益です。後発者は、先行者の失敗から学ぶことで、開発コストやマーケティングコストを削減するだけではなく、より良い製品やサービスを提供することもでき、時には先行者よりも大きな利益を得る可能性もあります。

今回のChatGPTの例では、先行企業は「先行者利益」を得ることができるでしょう。しかしながら、新技術の急激な拡散等により予期せぬ問題が発生する危険性も抱えています。

私たち後発者は、今の状況を良く観察し、そこから賢く学び、得られる良いところだけを生活に活かし「後発者利益」を得て行きたいものです。

 

 

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