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支援センター職員によるブログ

不易流行と経営

2010/01/26

  fujita3.jpg おはようございます。がんばる中小企業を全力で支援する広島市中小企業支援センター所長の藤田です。

 

 ダーウィンは、進化論の中で「生き残る種というのは、最も強いものでもなければ、最も知能の高いものでもない。変わりゆく環境に最も適応できる種が生き残るのである」と結論付けました。

 

 経営も同様に、変化する環境に適切に対応していくことはきわめて重要です。「経営とは環境変化への対応術である」と言われる所以です。

 

 それが高じて、環境変化への対応がなければやっていけないと言うような風潮が顕著になっているような気がします。世の中、消費者も企業も全て、100年に一度の経済危機だ、デフレスパイラルだということで、低価格への対応こそが「環境変化への対応」の全てであるというような風潮も生まれ、値下げ、増量、低価格商品の投入を競い合い、それが売上の減少を招き、一層の低価格化に奔走し翻弄されるという悪循環に陥っています。

 

 ところで、芭蕉は「不易流行」という言葉を残しています。不易とは「時代や環境の変化によって変えてはならないもの、不変の原理」であり、流行とは「時代や環境の変化に従って変えていかなければならないものという意味です。
 俳句は五七五の十七文字とすることや必ず季語を入れることなどが決まっている(不易)ため、常に新しい句材や表現(流行)を取り入れないと陳腐な俳句になってしまう、ということがその意味するところです。経営にも、この「不易流行」という考え方が大切ではないでしょうか。

 

 経営にとっての不易とは経営理念です。わが社は、何のために事業を行うのか、その目的はなにか、ということを簡単でもいいので経営理念として明文化し、それを従業員と共有することで価値観や目的意識のベクトルを合わせることが大切です。
 経営とっての流行とは経営戦略・戦術です。変化する環境に適合して販売、商品、接客などを常に見直し、変化させる必要があります。

 

 「環境変化への対応」ということだけで自社が持っていた良さ――顧客重視の丁寧な接客や品質第一の作り込みといったこと――を忘れてはいないでしょうか。中小企業が大手と対抗するには同じ土俵で戦っても勝ち目はありません。自社の経営のあり方を経営理念に落とし込んで、それを基に、自社の方向性や使命を明確にしたうえで「環境変化」に対応していくことが大切と思います。

 

 当センターでは、御社の役に立つ支援を全力で行います。どうぞご利用ください。

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