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支援センター職員によるブログ

起業のいろいろな形

2020/09/16

阿須賀コーディネータ(創業支援) おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・阿須賀です。

   

小規模企業白書や日本政策金融公庫の調査結果にも「趣味起業」という言葉が出てくるように、サラリーマンの副業やリタイアシニアの第二の人生、主婦のパート感覚での起業も近年増えている実感はあります。女性創業セミナーでも「扶養の範囲内で」という方がけっこうな割合でおられます。

 今年、コロナ支援で打ち出された持続化給付金は、確定申告の数字をベースに申請しますので、4月以降、「今まで確定申告してなかったんですが私は持続化給付金もらえますか?」というご相談が急激に増えました。お金をもらって事業をしていたことを申告していなかったという後ろめたさがあるのか、確定申告したらよっぽど税金を取られると思われているのか、びくびくされている方が多いのですが、申告しなくても大丈夫なくらいの売上の方が多く、むしろ、講師料など源泉されている収入がある方は申告すれば税金が還ってくる方もいるのでそんなに心配せずきちんと申告されたほうがいいですよ、とお伝えしています。そして無事に申告を済ませ、持続化給付金ももらえました!という報告をたくさんいただき、今回のコロナが、GDPには反映されず水面下で広がっていた趣味的起業の一端をあぶりだした、という面もあるのかな、と感じています。

一方で、自粛要請によって店をたたむしかない、という危機的状況で100万円の給付金では固定費にも到底足りない!という事業者も多い中で、生活のかかっていない主婦起業家にも50万円、60万円など昨年の売上分の給付金がきちんと支給されます。もちろん事業の継続のためにしっかり使っていただければ正しい税金の使い方だと思いますし、その方にとっては家計の中でも大きな役割を果たしていた収入がコロナで飛んでしまったという事実もあると思います。

最低賃金の議論のときに、学生や主婦など主として生計を担っていない人とそれで食べていかなければいけない人が同レベルで扱われ、生活保護レベルと比べられたりしますが、起業についても、生活がかかっていない主婦やシニアの方の事業計画は、損をしなければいいというのが基準になっていることもあり、家族を養わなければいけない人や、自分がちゃんとそれで食べていかないといけない人とまったくベースが違うので、それはメリットでもあるけれど、社会全体の仕組みとしてはどうなんだろうと、モヤモヤすることも。生活のかかっていない方がそのぶん安く料金設定をしてしまうと、それで食べていかないといけない人は競争力を失い、結果デフレを起こしてしまうという面も感じます。もちろん、みなさんの創意工夫で、これまで世の中になかった商品やサービスを気軽に享受できる、といういい面もたくさんあります。収入にはならなかったような趣味や特技をきちんとお金に換えることができる、という第一歩にもつながります。

これから、サラリーマンの副業解禁も進んでいくと思われます。たとえば、一定の収入が確保されたサラリーマンが、副業で伝統工芸の職人として修業し定年後は年金生活しながら職人としてやっていく、などの形であれば、食べていけるほどの収入にはつながらないかもしれないけれど途絶えさせるのはもったいない伝統技術の継承につながるかもしれません。

技術革新も含めて世の中が大きく変わり、人間がやらなければならない仕事も変わっていく中で、フリーランスや趣味的起業は減ることはないと思います。高度経済成長時代の旧態依然とした扶養の仕組みでやりたいことを制限しているのはもったいないと感じます。


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