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支援センター職員によるブログ

「モノづくり事はじめ‐14」

2009/11/24

kubo.jpg おはようございます。
 がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のプロジェクトマネージャー・久保です。

 

 (10月30日号からの続き)

 

 3 試作→評価/検証→設計変更

 

 (いそがばまわれ)
 商品は時代の要求や顧客の好みに合致して初めて、売れる商品になるということは繰り返し述べてきました。
 社会の変化は年を追うごとに速くなっています。

 これにつれて顧客の好みもめまぐるしく移り変わるようになりました。

 売れ行きがあまり活発でなかった商品が、突然売れ出したり、逆に昨日まで売れていた商品がある日突然売れなくなるということが実際に起こります。

 したがって、できるだけ最新の情報に基づいて商品を開発すれば、それだけ市場で優位に立てる可能性が高まるわけです。

 自動車メーカーが開発期間の短縮にシノギを削っているのはこのためです。

 また開発期間が短ければ短いほどその商品の売り上げによる利益確定が早まるわけですから、経営の面でも直接的なメリットがあるわけです。

 1990年代の末に、ある自動車会社が、今後発売する新型車の開発リードタイムを従来の30ヶ月から19ヶ月に短縮する、と発表しました。

 それまでのやり方は企画、設計が終了した後10ヶ月かけて試作車の製作、評価・検証を行い、その後の20ヶ月で生産準備をしていました。
 これが何故19ヶ月まで短縮できたかと言うと量産開始までに必要な工程を可能な限り同時並行的に進めることを徹底したことによります。

 どこかで「コンカレントエンジニアリング」という言葉を聞いたことがある読者もおられると思いますが、これがその内容です。 
 自動車のように複雑な商品でなくとも、一般的に商品を開発するためには、異なった多くの作業を経て初めて可能となるものです。

 これらの必要な作業をすべて事前にリストアップして、個々の作業をスタートするにはどういうインプットが必要か、作業にはどれだけの時間がかかるのか、アウトプットとしては何が得られるのかを徹底吟味して、トータルの開発期間が可能な限り短くなるようにこれらの作業を有機的に結び付けてゆきます。

 まどろっこしいようですが、こうして得られた開発プロセスを着実にこなしてゆくことが、トータルでは結局一番早く商品を開発する方法になるのです。

 まさに「いそがばまわれ」の例え通りです。 (次号へつづく)

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