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支援センター職員によるブログ

「モノづくり事はじめ‐17」

2010/04/05

kubo3.jpg おはようございます。
 がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のプロジェクトマネーシャー・久保です。
 2、3月は市場品質問題のお話しをしました。

 

 今月は再び「モノづくり」に話題を戻しましょう。 今回は第17回目になります。
 前回までで、開発段階を終了しましたので、これから生産準備段階(設備手配)→量産試作(品質確認)→生産開始へと話を進めます。
 今日の話題は生産準備段階(設備手配)についての注意事項です。 対象とする商品がどんなものであっても、この段階で最も注意しなければならないことで共通して言えることがあります。 それは、考えうる限りの検討がすみ開発が完了して、この商品がお客様の手に渡っても問題ないとの確認が済む前に、"もう変更はないはずだ"との根拠のない予測のもとに設備(型具、治具、建屋等)の手配をしてはいけないということです。 これは一刻も早く量産を開始したいと思うばかり、ついつい起こしてしまうミスの典型的なものです。
 開発の最終段階で設計変更が必要となる可能性は"ゼロ"ではありません。 一例をあげると、開発段階では、目標の構造・機能・性能等を実現することに最大限のエネルギーが注がれますが、PL (製造者責任)の視点での商品評価はついつい後回しになり、最後の設備手配の段階で、型具や治具にまで影響の出る、思わぬ変更を余儀なくされるということが往々にして起こります。 機能・構造がそれほど複雑でない商品であっても、このようなことが起こる可能性が"ゼロ"とは言えません。 見切り発車で高額な設備や型具、治具等に既に手配をかけていた場合(費用を発生させた場合)これが全く無駄になってしまいます。 これは埋没費用とかサンクコストと呼ばれるもので、将来にわたっても回収することのできない費用となるので、絶対に発生させないことが重要です。
 この埋没費用・サンクコストを避けるためには、どうしたら良いでしょうか。 それは、「開発終了時点でデザインレビューを実施し、全関係部門が集まって開発が完全に終了したことを確認するまでは設備手配に入っていけない」ということをルール化し、開発のプロセスの中に組み込んで、必ずこれを実行することで避けることができます。  (つづく)

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