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2019/08/22
おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・若本(わかもと)です。
広島市内の中心市街地に拡がるコインパーキングに少しずつ異変が訪れています。それはこれまでのような『ロック板』と呼ばれる車止めがなくなり、月ぎめ駐車場のように停車スペースの枠線だけが示されたコインパーキングの登場です。
よく観察してみると、駐車スペースの後ろにポールが立っていて、カメラによるナンバーの認証がなされているようです。ロック板があることで発生していたトラブルが回避できるだけでなく、設置工事の時間やコストも圧縮でき、恐らく利回りも高くなるのでしょう。
ロック板自体は、複雑な構造ではないものの、それほど大量生産によってコストダウンできるほどの市場規模でもないでしょうから、機械装置は大手が扱うようなものではなく、人件費の安い海外でも十分生産可能だと思えます。時代は運搬も取り付けも大変な機械装置の設置から、次第にIoT化が進み、カメラと基板、そしてそれを取り付けるカバーだけで済む時代に進んでいます。ハードを製造するメーカーは、海外との競争だけでなく目の前から急に機械装置自体が不要な、電子制御・デジタルに置き換わり、市場自体が消えていく予測不能の時代になりました。
コインパーキング自体も、その名の通りの「コインを投入する」精算機から、キャッシュレスに移行し、硬貨を回収することもなくなります。その分、これまで現金売上だったお金は、一部をキャッシュレス業者に奪われ、締め日と代金振り込みまでのタイムラグも、恐らくキャッシュレス業者の資金運用に使われるのでしょう。商売は正直で信頼が大切なことはいうまでもありませんが、先行きの見えない難しい時代になりました。未来予測は容易ではありませんが、目の前で起こっている現象を、ビジネスに置き換えて興味深く観察されることで、自分の業界で起こる未来のリスクとチャンスに備えることが出来るのではないでしょうか?