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支援センター職員によるブログ

ドーナツ経済学ってご存知ですか?

2021/06/02

おはようございます。がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・若本(わかもと)です。

 

若本コーディネータ.jpg

一般的に知られている経済学は、18世紀後半に出版されたアダム・スミスの『国富論』から、マルクス経済学を確立したカール・マルクスの『資本論』や、マクロ経済学で知られる20世紀の代表的経済学者ジョン・メイナード・ケインズなど、さまざまな経済理論が登場しました。そのほとんどが"経済成長を前提"にし、市民生活を豊かにするための理論として各国の政策に採用され、資本主義や共産主義などの国同士の分断や富裕層と貧困層など個人格差も生みました。

 

新型コロナによる経済活動の停止などもあり、それ以前から注目されていたSDGsやESG投資など地球環境への負荷低減や貧困の撲滅、社会課題の解決なども、各国・各企業が積極的に取り組むようになってきました。それでも基本的に経済成長を志向し、GDPを伸ばすことが前提の活動です。一方、英国の経済学者ケイト・ラワース氏が2011年に提唱したこの『ドーナツ経済学』は、GDP至上主義の弊害を認め「成長よりも繁栄を目指そう」と、新たな指標、目指すべき経済活動・社会活動のバランスを示しました。大量の資源を使い、格差を容認する資本主義へのアンチテーゼです。それを図示したのが添付の画像です。

 

新型コロナ禍で小池東京都知事が発した「オーバーシュート」という言葉は、"医療アクセスの限界を超えた"といった、正常時のバランスを超えてコントロールできない状態を指します。気候変動や生物多様性、海洋汚染や土地利用など、人間の活動で環境資源の限界をオーバーシュートした状態は、項目ごとに緑色のドーナツの外にオレンジ色で突出しています。一方、食糧や健康、教育やジェンダー平等など、社会的公正が満たされていない項目については、緑色のドーナツの内側に、やはりオレンジ色で突出しています。きれいにドーナツの円環に収まる状態が、バランスの取れた繁栄の状態で、環境への負荷も少なく、人々が格差なく公平な社会が実現できているということが分かります。あくなき欲望による成長を目指す社会から、新たな指標で持続可能な社会を目指す「ドーナツ経済学」が、21世紀の主流になっていくかも知れません。アフターコロナで目指したい社会です。

 

ドーナツ経済図示


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