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支援センター職員によるブログ

秋茄子は

2021/10/06

経営革新・上谷主査 おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の経営革新担当の上谷です。

  「秋茄子は嫁に食わすな」という皆さんご存じの慣用句がありますよね。

 これには、おいしい茄子を嫁には食べさせたくないというお姑さんの意地悪な気持ちを表しているものだとか、茄子には身体を冷やす働きがあるので、涼しくなってきた秋に出産を控えたお嫁さんが茄子を食べると身体が冷えてしまうので食べさせたくないというやさしいお姑さんのお嫁さんを心配している気持ちを表しているものだなどと諸説あるところです。
 ところが、この他に興味を覚えた説がありました。
 それは、おいしい秋茄子をネズミに食べさせるのはもったいないという説です。どういうことかと言いますと、鎌倉後期の私撰和歌集『夫木和歌抄』の中の「秋なすび わささ(早酒)の粕につ(漬)きまぜて よめにはくれじ 棚におくとも」という歌が「秋茄子は嫁に食わすな」の語源であり、「嫁」は「夜目(ネズミ:夜に目が利く夜に活動する動物)」のことなのだというものです。いかがでしょうか。

 

 ところで、茄子のことを「ナス」って言ったり「ナスビ」と言ったりしていませんか。どうやら関東では「ナス」、関西では「ナスビ」と呼んでいるところが多いということです。

 そもそも奈良時代に日本に入ってきた当時の茄子は現代のものよりも小ぶりで酸っぱい食べ物だったため、「中身がすっぱい実」→「なかすみ」→「なすび」と呼び名が変化していって、当時の都を中心に広まったということです。

 一方、「ナス」の呼び名は江戸時代に誕生したと言われています。その呼び名誕生のきっかけをつくったのが徳川家康です。茄子は上記のとおり関西中心に広まっていたため、江戸ではまだ普及しておらずなかなか手に入らないものでした。しかし、「一富士二鷹三茄子」という慣用句に家康の大好きなものが並んでいるとおり、大の茄子好きだった徳川家康が江戸でも茄子を作るように命令しました。しかし、江戸では茄子はあまりなじみのない野菜だったので、売れ行きがなかなかよくありませんでした。そこで困った商人たちが「ナス」→「成す」:物事を成しとげる、成功する、という商売繁盛の縁起のいい名前に変更したことによって江戸の人々に広まっていったということです。

 

 話変わりまして、茄子は身体を冷やす働きがあるから夏野菜だよなって漠然と思っていました。でも、秋に焼き茄子を喜んで食べている自分がいます。どうやら、夏から秋が旬(露地栽培)ということです。

 夏茄子は強い日光を浴びて皮が厚く実の詰まった食べ応えのある茄子になるため煮崩れしにくいので煮物やスープの具材にするのがおすすめで、秋茄子は昼夜の気温差と穏やかな日光の中で育つので皮が柔らかく水分を多く含んだ茄子になるため、秋茄子の方が甘みや旨みが強く焼き茄子や天ぷらなどで素材をまるごと活かした調理がおすすめなんだそうです。

 

 この秋も、大好きな焼き茄子と豊漁になりそうなサンマの塩焼きをたんまりと食べたいと思う今日この頃です。

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