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2010/06/09
おはようございます。がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のプロジェクトマネージャー・久保です。
今回は、これまで解説してきたモノづくりのプロセスを、実際に運営する総合リーダーの在り方についてです。中小企業では、社長さん自らがモノづくりチームのリーダー役をしておられる例も多いと思います。
どんなに素晴らしい商品コンセプトを作り、開発チームを編成し、又十分に吟味されたマスター・スケジュールを作っても実際の業務をすすめてゆくうえでは、さまざまな問題が生じてきます。性能、コスト、重量等の目標が達成できない、関連の法基準に適合しないかもしれない、スケジュールに間に合わない等々、プロジェクトの存続そのものにかかわりかねないものも含め、ありとあらゆる問題が時を問わず生じてきます。
これらの問題をその発生段階のできるだけ早い時点で発見し、本来の正常な状況に戻す活動は、最終的にはリーダーとチームメンバーの緊密なチームワークがないと乗り越えられないものがほとんどです。『君はやる人、僕はやらせる人』では部下は付いてきません。
いざという時に、知恵が出せ、決断でき、個々のメンバーの力を一つにまとめられるリーダーにこそ部下は付いてくるのです。「頼もしいリーダーのチェックリスト」を下に示しておきます。「月並みなことを・・・!」と思われるでしょうが、その月並みなことを実行するのがいかに難しいことか、賢明な読者の皆さんには思い当たることと思います。
「頼もしいリーダーのチェックリスト」
1.健康で、明るく快活である。
2.業務に必要な知識、経験がある。
3.判断力、決断力がある。
4.指示が明快である。
5.冷静であり、感情的でない。
6.思考が柔軟で、臨機応変に対応できる。
7.有事に逃げ出さない、責任逃れをしない。
8.口先だけでなく、率先垂範で行動する。
9.部下の話をよく聞き、尊重する。
10.部下の評価が公平である。
(あとがき)
これまで、モノづくりとは何かについて思いつくままにつづってきましたが、これは日頃の企業の皆さんとの接触において「モノづくりのプロセスが体系的に理解されていない」のでは・・・との印象を受けることが多々あることから「モノづくり事はじめ」として書き始めたのがきっかけです。今回で20回目を迎えますが、開発プロセスの全行程をひととおり見てきたことでもあり、今回でひとまずシリーズは終了とすることにしました。 長い間、ご愛読いただきありがとうございました。
なお、今後も『モノづくり』の視点から、気のつくままに書いてゆこうと思いますのでよろしくお願いします。