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2010/08/16
おはようございます。
がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のプロジェクトマネージャの久保です。
今日のテーマは『デザイン・イン』です。
自動車のように、これを構成する部品、あるいは複数の部品が集まった装置が相互に複雑に関連することで成り立っている商品では、個々の部品や装置に要求される性能、機能、構造、寸法、コスト等の条件は複雑な相互関連を考慮に入れつつ、自動車という最終商品が最適になるよう決定していく必要があります。これを効率よくできるだけ期間を短縮して実現する手法として考えだされたのが、今回のテーマの『デザイン・イン』です。
『デザイン・イン』とは、商品開発の早い段階から部品メーカーが開発に参画し商品企画や機能開発、コスト開発をクライアントと協力して実施するものです。部品メーカーは最終的には部品の詳細設計と製造を担当しますが、以前のようにクライアントから渡された図面の指示に従って、製造のみを分担する従来の方法とは大きく異なります。
部品メーカーがこれにこたえるためには、設計開発能力があることに加えベスト・イン・クラスのコスト開発能力があること、また3次元CADのデーターが共有できるシステムを持っていることも不可欠です。さらに、『デザイン・イン』活動では、早い段階から新商品の企画情報の提供を受けることになるので守秘義務が厳しく問われることになります。
現在1次下請けの立場にあっても、上記の諸条件が見たされなければ、『デザイン・イン』に参画しビジネスチャンスを得ることはできません。現在2次、3次の下請け企業で、いずれ将来は1次下請けとして『デザイン・イン』に参画することを目指したいのであれば、図面に指示された通りのものが製造できるというだけではなく、まずは設計・開発能力を養うことを最優先課題としてこれに挑戦する必要があるでしょう。