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2010/09/15
おはようございます。がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」の創業支援担当・下縄です。
高橋 克彦著の「火怨(ひえん)」は吉川英治文学賞の受賞作ですので、多くの方が読まれていると思いますが、中小企業の経営戦略の策定の参考となりますので、紹介させていただきます。
辺境の地と蔑(さげす)まれ、それゆえに朝廷の興味から遠ざけられ、平和に暮らしていた陸奥の民。八世紀、黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に、蝦夷の若きリーダー・阿弓流為(あてるい)とその仲間たちは遊撃戦を開始します。
朝廷軍との圧倒的兵力の差から夜襲で朝廷軍に打撃を与えますが、朝廷軍も体制を整え3万の軍で攻め入ってきます。阿弓流為(あてるい)たちは、地形や天候を考慮し、相手の立場となって3万の軍を有して攻めるなら、どこをどのように通って攻めてくるかの検討を重ね、結論を導き出します。その上で、どこを、いつ、どのように攻めれば、少ない将兵でも効果的な打撃を与えることができるかを検討し、実行していきました。
当初は兵力の差で、蝦夷軍を簡単に征服できると相手を甘くみていた朝廷軍は、策もなく力で押したため、阿弓流為(あてるい)たちの策にまんまとひっかかり、大敗を喫します。また、敗因を中央政府に天候のせいにするなど、嘘の報告を上げるため、有効な打開策がないまま兵力だけをつぎ込むため、20数年にも及ぶ戦いとなりました。
この間、阿弓流為(あてるい)たちは、朝廷軍の戦いの中で、武器として何が有効で、兵力の不足は騎馬隊で補うとともに、人材育成に努め、戦う集団へと着々と準備を進めていきます。
こうした戦略が実際の企業経営の中で、多いに参考となりますので、まだ、読まれていない方は、是非、読んでいただき、既に、読まれた方も今度はじっくりと読んでいただければ、幸いです。
創業に関する様々な問題や課題について、ご気軽に創業支援担当・下縄までご連絡ください。