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支援センター職員によるブログ

「ものづくり屋」のDNA

2013/01/31

kido.jpg おはようございます。
 がんばる中小企業を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」 創業支援担当の城戸です。

 

 先日、スーパーコンピュータ「京」を開発した日本の大手コンピュータメーカーの方の講演を聞く機会がありました。
 ご存じのように、スーパーコンピュータ(スパコン)とは、最新技術が投入された最高性能のコンピュータで、その時代の一般的に使用されるコンピュータに比べると、とんでもなく高性能です。

 

 このスパコンの開発には数年を要していますが、2011年には10ペタFLOPS※1)を超える性能を実現し、世界一になりました。
 これは、それまでのスパコンより処理速度が1桁上の性能です。

 

 技術革新のスピードは速く、残念ながら1年で世界一の座からは落ちてしまいましたが、このスパコンを活用することにより、自動車や飛行機の開発、新薬の開発、医療、気象、防災・減災など様々な分野に飛躍的な進歩をもたらすかもしれません。
(ちなみに、20年前のスパコンの性能は約5ギガFLOPS※2)で、現在多くの人が持ち歩いているスマホがほぼ同じ性能だそうです。)

 

 開発は決して順風満帆とはいかなかったようです。莫大な企業リソース(人、金、物)をどのように投入して、どう回収するのかという社内の問題から始まり、開発プロジェクトに参加していた別の大手メーカーの撤退、国家プロジェクトとしてスタートしたにも関わらず「2位じゃダメなんでしょうか」の有名なフレーズとともに沸き起こった事業凍結騒ぎ、事業終盤に発生した東日本大震災の影響など、多くの課題がありました。

 

 それでも開発に成功したのは、世界一のレベル、世界最高峰技術の開発にチャレンジするという社員や開発スタッフの「ものづくり屋」としてのDNAと、「我が社は必ずやり遂げる」という会社トップのブレない意志がとても大きかったそうです。

 

 ベテランから若手へ「ものづくり屋」のDNAを継承していくこと。
 大手メーカーにとっても中小企業にとっても、資源の乏しい日本が知恵と人間力で世界と勝負していくためには、とても大切なことだと感じました。

 

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※1  10ペタFLOPS
   1秒間に、10×(10 の15乗)回 (=1京回)の浮動小数点演算を行う性能。
   スパコン「京」の名前はここからきています。

 

※2  5ギガFLOPS
   1秒間に、5×(10 の9乗)回 の浮動小数点演算を行う性能。

 

FLOPS(フロップス)とは ・・・
 コンピュータの処理速度をあらわす単位の一つ。処理速度が1FLOPSのコンピュータは、1秒間に1回の浮動小数点演算(実数計算)ができることを示す。大規模なシミュレーションや科学技術計算に用いる大型コンピュータの性能指標として用いられることが多い。
 (出典:IT用語辞典 e-Words)

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