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支援センター職員によるブログ

センサーよりも目ざとく!?

2021/02/17

向井コーディネータ(技術) おはようございます。 がんばる中小企業と創業者を全力で支援する「広島市中小企業支援センター」のコーディネータ・向井です。

                                                                         

 私は電車通勤していますが、最近気になることがあります。それは、駅ホームの軌道のコンクリート製まくらぎ1)の長手方向の端が、写真のように2本連続して白くなっていることです。これがトラブルの兆候なのか、それとも取るに足らない現象なのか少し考えてみることにしました。

 

 今回の現場のようなバラスト軌道の場合は、線路と固定されたまくらぎの下にバラストが敷き詰められており、通過する電車の荷重を分散したり、振動や騒音を抑え込んだりする機能があります。そのまくらぎの上にバラストが乗っていたとすれば、電車からの振動によりまくらぎとバラストが擦れたり、跳ねたり、衝突したりします。そのため、バラストより軟らかいコンクリートの表面が摩耗し、その粉で白くなったものと推定されます。ただ、まくらぎの上にバラストが乗っているもので、白いところはここ以外にありません。ということは、白いところは電車からの振動や騒音が減衰していないことになり、電車の乗り心地への悪影響や、周囲への騒音源になっている可能性もあります。

 

 振動に関しては自励振動や共振に繋がり予期せぬトラブルに移行することも考えられます。さらに、技術者として公益確保の責務もあることから、駅員さんに上記の内容を現場で説明しました。駅員さんも早急に関係者に連絡して調査するとのことで、数日後に保線の部署の方から連絡がありました。現場に出向き調査した結果、特に異常は認められなかったとのこと、一安心したところです。

 

 今では加速度計で振動を計測し、振動の経時変化を振動の周波数とその強さに変換し、異常であれば警報を出すようなIoT、クラウド、ビッグデータ、AIを組み合わせたシステムも普及しつつあります。とはいえシステムを過信せず、五感や経験に裏付けられた勘も併用し、いつもと違うところや、ここだけ周りと違うところを目ざとく見つけるのも安全意識の高揚に繋がります。今回の鉄道会社の内部の迅速な連携もすばらしく、安全に対する姿勢も立派だと思いました。ご安全に!

 

1)まくらぎ:枕木ですがコンクリート製なのでまくらぎと表記します。英語ではSLEEPERだそうです。枕木と訳した先人に感服です。

 

線路の写真.jpg

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